ビタミンは、身体の調子を整えるために必要不可欠な微量栄養素で、13種類あります。
炭水化物・脂質・たんぱく質・ミネラルとともに、生きていくうえで欠かせない五大栄養素のひとつです。
多くのビタミンは、糖質・脂質・たんぱく質の代謝を円滑に行わせる潤滑油のような役割を果たしています。
また、血管や粘膜、皮膚、骨などの健康を保ち、新陳代謝を促すはたらきにも関与しています。
目次
身体の不調はビタミン不足のサイン
不規則な生活で偏った食生活をしていると、肌荒れ、口内炎、身体の皮膚がピリピリするしびれ、疲れやすいといった症状が出てきてしまいます。
ダイエットのために、いくら運動をしても、きちんと栄養面で食事のバランスを取らなければ意味はありません。
長時間の運動や入浴などによって汗を掻くと、発汗ともにビタミンが不足してしまうため、しっかりと補う必要があります。
しっかり食べて、存分に動くことこそが、健康・丈夫で美しく引き締まった身体を維持することができます。
脂溶性ビタミンの特徴
脂溶性ビタミンは、水に溶けにくく、アルコールや油脂に溶ける性質をもつビタミンです。
ビタミンA・D・E・Kがこれにあたります。
脂溶性ビタミンは、排泄されにくいため、摂り過ぎると頭痛や吐き気などの過剰症を起こすものがあります。
通常の食生活では摂り過ぎる心配はありませんが、サプリメントなどで大量に摂る場合は注意が必要です。
ビタミンA
免疫力強化に役立つとされているのがビタミンA(レチノール、β-カロテン)です。
目の網膜色素の成分、皮膚・粘膜を健康に保つはたらきがあります。
ビタミンD
カルシウムを吸収するために必要なのが、ビタミンD(カルシフェロール)です。
カルシウムの吸収促進、骨の成長促進、血中カルシウム濃度の調節するはたらきがあります。
ビタミンE
アンチエイジング効果が高いのがビタミンE(トコフェロール)です。
細胞膜の酸化を防ぐ、過酸化脂質の生成防止、老化予防に役立つはたらきがあります。
ビタミンK
健康維持に欠かせないのがビタミンK(フィロキノン)です。
血液凝固因子の生成、カルシウム結合たんぱく質の生成に役立つはたらきがあります。
水溶性ビタミンの特徴
水溶性ビタミンは、水に溶けやすく、油脂には溶けにくい性質を持つビタミンです。
ビタミンB群とビタミンCがあります。
水溶性ビタミンは、たくさん摂っても体内には蓄積されずに排泄されてしまうので、毎食、食べ物から一定量を摂る必要があります。
ビタミンB群
疲労回復に効果があるのが、ビタミンB群です。
ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン
主に、補酵素としての役割を果たしているものが多いです。
ビタミンC
肌荒れに効果があるのがビタミンC(アスコルビン酸)です。
コラーゲン合成、筋肉・血管・皮膚・骨の強化、活性酸素の消去などのはたらきがあります。
抗酸化ビタミン
ビタミンの中でも、強い抗酸化力を持つビタミンC、ビタミンE、β‐カロテン(ビタミンA)の3つは「抗酸化ビタミン」と呼ばれています。
特に、強い抗酸化作用を持つため、アンチエイジングや生活習慣病の予防になります。
女性が1日に必要なビタミン量
厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、年齢・性別によって、必要なビタミン量が定められています。
普段の食事・サプリメントを摂る際などの参考にしてください。
▼ 成人女性が1日に必要なビタミン一覧まとめ
推奨量(※目安量) | 耐容上限量 | |
ビタミンA(μgRAE) | [18~29歳] 650/[30~49歳]700 | 2700 |
ビタミンD(μg) | ※ 8.5 | 100 |
ビタミンE(mg) | ※ [18~29歳] 5.0/[30~49歳]5.5 | [18~29歳] 650/[30~49歳]700 |
ビタミンK (μg) | ※ 150 | ー |
ビタミンB1(mg) | 1.1 | ー |
ビタミンB2(mg) | 1.2 | ー |
ナイアシン(mgNE) | [18~29歳] 11/[30~49歳]12 | 250(65)* |
ビタミンB6(mg) | 1.1 | 45 |
ビタミンB12(μg) | 2.4 | ー |
葉酸(μg) | 240 | [18~29歳] 900/[30~49歳]1,000 |
パンテトン酸(mg) | ※ 5 | ー |
ビオチン(μg) | ※ 50 | ー |
ビタミンC(mg) | 100 | ー |
*推奨量はナイアシン当量(mgNE/日)で示されていますが、 耐容上限量はニコチンアミドおよび()内はニコチン酸での値です。
効率よくビタミンを摂取するには
身体に不調がある時、ビタミンを摂取するようにすると、大体は解消されます。
1日のビタミン摂取量を守り、あくまで不足な分をサプリメントで補うようにすると良いです。
水溶性ビタミンであるビタミンB群、ビタミンCは過剰摂取になる心配はまずありませんが、脂溶性ビタミンである、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは普段の食事+サプリメントのせいで、過剰摂取になってしまうことも考えられます。
いくら身体に良いとされている成分でも、摂り過ぎは決して良くありません。
当たり前のことかもしれませんが、1日の摂取量をきちんと守ることが大切です。
ビタミンPは、ビタミンCの吸収を助けて毛細血管を強化して、血液の浄化もします。また、ビタミンAの免疫力強化やビタミンCの美容効果などはよく知られています。